迷子を探すような月が
アパートを出て会社まで向かう途中、昨日のことが夢のようだなぁと思いながら歩いた。
歩きながら昨日撮った写真を見返していたら、あっという間に会社に着いてしまった。
雨が降った一昨日、手提げ袋にかけるビニールの雨カバーがちょうど終わった。パートのおばちゃんに「雨カバー作ってくれたら嬉しいなー」とメモを書き終えてから、五七五な事に気付いた。メモの端に「五七五だ!」と書いて貼り、その日はそのまま退勤した。
今日出勤すると、「雨カバーたくさん作っておきました」というメモと「五七五返し!」と返信が来ていた。かわいい。
仕事中、ちょっと苛々することがあった。けど、昨日のええじゃないかで撮られた写真を思い出したら、おもわず笑ってしまった。
彼氏は「うおぉぉぉ」と叫ぶ前の「う」の口をしたすごい顔をしていて、わたしは眉間に皺を寄せて衝撃に耐えてるこれもまたすごい顔をしていた。超ブスだな〜ってふたりして笑った。思い出すたび、大丈夫になれそうな思い出だ。
今日は直帰しようという話をしていたので、仕事終わって即帰宅。帰り道に見えた月が、すんごく細くて、たくさん写真を撮った。綺麗だった。