みずたま日和

どうってことない出来事

金木犀の夜

中学生の時、すごく好きな男の子がいた。何度か告白して、何度か振られて、それでも諦められないくらい好きだった。

いつかの校内行事のときに彼から三ツ矢サイダー味のアメをもらったことがある。ピンク色の、桃味のやつ。

きっと彼は忘れてるだろうし、周りからしたら大したことないけど、わたしからしたら大事件で、今でもコンビニで同じアメを見かけるとその時のことを思い出す。

 

通っていた中学校から家までの道は何パターンかあって、本当はいけないことなんだろうけど、一緒に帰る友達やその日の気分で帰り道を変えていた。一人で帰る日は通ったことない道を歩いてみたりもした。

そのなかで、あのアメの甘いにおいがする道があって、当時はなんでか分からないままその道を好んで帰っていたけど、大人になってから、それが金木犀の香りだったと知った。

 

そんなことを、きのこ帝国の「金木犀の夜」を聞いて思い出したのでした。フジファブリックの「赤黄色の金木犀」ももちろん好き。

ちなみにその好きだった男の子には、高校一年生の時に逆に告白をされて、1年と少しほど付き合い、「冷めた」という理由でわたしから振りました。懐かしいね。良い思い出。