同じ日のことを思い出して
わたしの誕生日は12月20日。親からのクリスマスプレゼントと誕生日プレゼントを一括にされるかされないか、ギリギリの日に生まれた。毎年必死で親を説得してた記憶がある。
わたしは12月が好きだった。誕生日とクリスマスで月に2回も丸いケーキが食べられたし、マフラーも巻けるし、年末のあのザワザワ感も好きで。
だけど今年は夏が待ち遠しい。早く冬が終わって欲しい。なぜなら新居が本当に寒すぎるから。
ストーブをつけるとその時の室温が表示される。最近見た中で一番低かったのは「2℃」。それはもう外じゃん。白い息が口からも鼻からも出る。外じゃん。
特にご飯も作らず、特にテレビもつけず、何もせず過ごした今夜。起きてても暖房代食うだけだし、もう寝てやろうかと19時頃から思い始めていたけど、ふと来週の予定を思い出した。
そうだ、父とクリスマスパーティに行くんだった。ドレスコードは「セミフォーマル」……セミフォーマル?なんだそれ。クローゼットを端から端まで探してみたけど、それっぽい服はない。
代わりに、真っ赤なタートルネックを見つけた。2年前に買ったラルフローレンの古着。色やシルエットが好みで買ったものの、乳が強調されるのがなんだか気になって、数えるほどしか着てない。
改めて着てみると、びっくりするほどしっくりきて、なんだか楽しくなってきた。ついでに昔よく着てたセーターと先日買ったばかりのスカートを合わせてみたりして、クローゼットの前と鏡の前を行ったり来たり。
楽しかった。服と記憶って結構結び付いているものなんだなって思った。これ買うの迷って当時の彼氏に相談したなぁとか、これはあの人に似合うって褒められて嬉しかったとか。アルバムみたいに蘇る。いつか思い出すかもしれない今年の誕生日はどの服を着よう?